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出会いは危険な大人の香り…5

「あ、あの…」


忙しなく揺れる瞳は
決して俺の視線とは合わない。

合わせない方が
難しいような距離なのに、だ。

まだ何もしていないのに
ここまで怯えたような態度を見せられると…。

野兎を追う獣というのは
こういう気持なのかも知れない。

追い込んで、
追い詰めて、
…狩る。

俺は女の顎を右手で持ち、
視線と視線を交り合わせて、
こう言った。


「聞け。」


と。








動けない…。

顎を支えられ、
無理やり捕えられた視線。

今まで無機質だったその人の瞳が
怪しく色付いたような気がした。

体が震える。

恐怖なのか、
それとも…。








触れている部分から
震えが伝わってくる。

構わずにすっと撫で上げ、
そのまま治療した左手に伸ばす。

細い手首…。

男の力なら
簡単に手折れるだろう。

痛みを感じる寸前の力でその手首を持ち、
唇すれすれまで引き寄せる。


「!?」


女は自分の指と俺の唇を
瞬きもせず見つめていた。

涙が薄っすら浮かぶ、
濡れた瞳で。


子供のくせに
なかなか扇情的な目をするじゃないか。


そんな事を思いながら、
白い包帯に唇を寄せた。


こうすればお前は、
どんな顔をする?


これはもはや、
腹を満たす為の狩りでは無かった。








包帯を通しても
唇の柔らかさを感じられて、
僅かに動いていた思考は
完全にストップした。

私なのに私じゃない。

呼吸が出来ているのかもわからない。


「コレの治療に来いと言ったんだ。」


濃い霧の向こうで
誰かの声がする。


「わかったか?」


その言葉に
なんとか首を動かした時、


「うわっっ!
 キョウったらイケないことしてるぅ!!!」


背後から突然大きな声がして、
霧の世界から一気に覚醒した。




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