スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/--/--(--)
スポンサー広告

出会いは危険な大人の香り…4

「もう、いいぞ。」


小さな医務室に響く
低く落ち着いた声。

左人差し指に
器用に巻かれた白い包帯。

この状況の何もかもが
私を追い詰めてゆく。

治療を受けている間、
心臓の音が聞こえやしないか、
そればかりが気になっていた。


「あの…ありがとうございました。」


お辞儀をしながら、小さく礼を述べ、
椅子から立ち上がる。


早く、ここを…


これ以上
妖艶なオーラを纏った見知らぬ男性と
個室で時を過ごすのは、


も、もう…無理っっ!


限界だった。

一刻も早く,
この息苦しさから解放されたかった。




私は…
男の人が苦手。

たとえ、
相手に悪意が無かったとしても、
側に寄られると身がすくみ、
話しかけられると言葉に詰まる。

今までは
同じぐらいの年の男の子が
“苦手な対象”だった。

それ以外と
出会うきっかけがなかったから…。

そう…、
初めてなのだ。

年上の美しい男(ひと)と
こうして
ふたりきりになることが…。


白衣の男性に背を向け、
足早に扉を目指す。

数歩歩けばドアノブに手が届く距離なのに
やけに遠く感じた。

ひんやりとしたノブを握って、
ほっと息を吐いた時、


「ちょっと待て。」

「!?」


再び、
息苦しい目眩の中に引き戻される…。




白衣の男性は
いつの間に火を点けたのか、
出逢った時と同じように
斜めに煙草を咥えていた。

そして、
煙と一緒に、


「明日も来い。」


という言葉を吐き出した。








不思議な反応だった。

どれもこれも。

少しでも長く側にいたがる女は
吐いて捨てるほどいたが、
逃げ出そうとする女はこいつが初めてだ。

それどころか、
視線を合わそうとすらしない。

ただ…、
俺の唇から取り去った花びらを
大事そうに仕舞った、だけ。


…女じゃ、ないのか。


恋の駆け引きも知らない
子供ということか。

それならば、
優しくもできる。

女は面倒なだけの生き物だが、
ケガをした子供は
庇護の対象だ。


俺はまだ
若干のイラつきが残る気持ちを鎮める為、
赤い箱から煙草を取り出した。

普段行っている動作をすることで
然程待つことなく、自分を取り戻す。

2、3度、ニコチンを体に入れた後、
いそいそと退室しようとしていた
ソレを呼び止めた。

明日もここに来るように告げると、
案の定、
驚いた表情を見せ固まる。


馬鹿な子供だ…。


煙草を咥えたまま、
距離を詰めてゆく。

“意味”を教えてやるために。



TOKYOヤマノテBOYSTOKYOヤマノテBOYS

薄桜鬼 遊戯録 バナー1 薄桜鬼 遊戯録 バナー2

大和彼氏応援中!

関連記事
スポンサーサイト















管理者にだけ表示を許可する


| ホーム |
Page Top↑
▲ Page Top
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。