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出会いは、やわらかく、あたたかく…3

「ふ~ん…。
 それが、神聖なる聖堂に
 手を繋いで入ってきた理由?」

「う、うん。」

「…要するに、
 入学早々ナンパされたってことだ。」

「ち、違うよぉ!
 ただ遅刻しそうになってたから…」

「しそうに…、じゃなくて
 バッチリしてたけどさ、遅刻。
 しかも遅れたうえにド派手な登場で
 あんた今、学校一の有名人だからね。」

「ええええ―――っっ!?」


そう言えば、
すれ違う人たちの視線が痛いかも…。




私の名前は白石桃。

聖マリアンヌ短期大学食物学科1年
…になったばかり。


「よりにもよって、
 あんな女子に人気が出そうな男と…。
 不安だ、すっごく。」


と、隣で唸ってるこのコは
同短期大学看護学科1年の
北川愛未(まなみ)。

愛未は小学生の頃からの大親友で
私のことなら何でもわかってる心強い存在だ。

愛未が心配してるのはきっと、

“私がイジメられないか”

ってことだと思うんだけど、


「大丈夫だよ。
 食物学科に男子はいないだろうから、
 他の学部でしょ、あの人は。」


この聖マリアンヌ短期大学は
食物学科と看護学科からなっていて、
広大な敷地内には
聖マリアンヌ医科大学と
聖マリアンヌ医科大学病院も併設されている。


「男の子だし医学部かも!
 だからもう、会うこともないよ。」

「いや、
 会う会わないが問題なんじゃ無くて…。
 …まぁ、
 会わない方が良いに決まってるけど…。」


愛未はそこまで言って、
黙り込んでしまった。




腰に届く程のストレートの黒髪が
春の風によって優雅になびいている。

眉間に皺を寄せた表情も
エキゾチックでハッキリとした
目鼻立ちのせいか
どこか色っぽい。


ホント、
同じ18歳とは思えないな…。

制服も似合ってるし。


紺色のブレザーに
グレーのプリーツスカート。

カトリック系の学校らしい
清楚なデザインの制服なのに
愛未が着ると
おしゃれな服に見えるから不思議だ。


「愛未…?」

「…」


考え込んだままの親友は
2人が共に歩んできた『歴史』を
遡っているのかも知れない。

それは、

私が泣いて、
愛未が怒る、

そんな歴史…。

同じ学校に入学したけれど、
愛未は3年制の看護学科、
私は2年制の食物学科。

今までの様に
べったりっていう訳にはいかない。

それに看護学科は
かなりタイトなスケジュールだと聞いている。

私を気にかけている時間など
無いだろうし、
作らせてはいけない。

だからこそ、
今日の入学式も
迎えに行くと言う愛未の申し出を断って
ひとり門をくぐったのだ。


…結局、
遅刻しちゃったけど。




「愛未、そろそろ行かなきゃ。」

「ああ、うん。
 もうそんな時間か。」


入学式が終わって、
教室でのオリエンテーションまで20分。

聖堂から出てきたところを
愛未に呼ばれて、
中庭のベンチに座った。


「桃、大丈夫?
 教室の場所、わかる?」

「もぉーーー!
 愛未、心配しすぎ!
 さすがに私も
 学校内で迷ったりしないから!」

「…説得力無いけどね、それ。」

「う…」




「迷ったら人に聞くこと!」


そう念を押して、
愛未は中庭の向こうに消えて行った。

その姿を見送って、
バッグの中から学校案内の冊子を取り出す。

冊子の背表紙が
学校全体の見取り図になっていた。

くるくると回しながら、
向かうべき方向を確かめる。


「え…っと、中庭がココだから、
 食物学科の教室がある棟は…」

「あっちだね♪」

「え!?」


聞き覚えのある弾むような声。

はっ!と顔を上げると
満面の笑顔で
地図が示す方向を指差す…彼がいた。




「中村…さん?」

「そうじゃなくて、優太。
 同じ学年だって言ったでしょ?」

「…優太、さん?」

「優太。」

「優太…くん」

「うーん。ま、いっか。じゃ―――」
 


と、当り前のように手を取った。




で、で、で、でじゃヴ!?


驚く私に、


「オリエンテーションまで
 遅刻しちゃまずいでしょ?」

「!」


のひと言。


それは、
そうなんだけど…。

すごく正論なんだけど…。




中庭を抜け、
彼―優太くん―が指差した方向に走る。

手をしっかりと握られたまま…。




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告白します、わたしは優太くんが好きです。男は可愛さです。「優太」って呼んであげればいいのに、桃ちゃん。
by: 水聖 * 2011/05/26 01:09 * URL [ 編集] | TOP↑

Re: タイトルなし>水聖さま
> 告白します、わたしは優太くんが好きです。男は可愛さです。「優太」って呼んであげればいいのに、桃ちゃん。
告白、ありがとうございますw
優太、良いコですよね。
自分で書いてても可愛いなぁって思います。
なので、なるべく苦しめたくないんですけど…、
ごめん、優太!(爆)
by: OH林檎@おりん * 2011/05/27 01:49 * URL [ 編集] | TOP↑
















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