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誕生日の奇跡124

誰も言葉を発することない空間で、
壁に掛けられた時計の針だけが
音を立てて動いてゆく。

月香さんは
自分の手と先輩の手を
厚みの無い胸から外し、
膝の上に置いた。




「乳がん、だったのよ…。」




美しいその人の口から出た言葉は
あまりにも衝撃的なひと言だった。








  一生、会えなくても、
  あなたが幸せなら私も幸せです。




薄黄色の手紙に書かれていた一文が
フラッシュバックのように頭に浮かぶ。

あの文を読んで、


一生会えなくても…
なんて悲しすぎる。

この先、何十年も
お互いを想い合いながら
会わないなんて…。


そう思って手紙を出した。

先輩に会いに来て下さいと…。


でも、あれは…
こういう意味だったんだ。

自分の死を意識した…。




「あなた、医大生でしょ?
 色々知ってる分だけ、
 心配させると思って…。

 だから、
 痩せたのは病気のせい。
 海のせいじゃない。」

「くっ―――…」


先輩は
嗚咽を堪えるように
手首で口を押さえる。

それでも漏れる声に
私たちは


…泣いた。


 ぽちりに感謝カンゲキ雨嵐<(_ _*)>



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