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誕生日の奇跡106

園内にホタルノヒカリが流れ出した。

それは閉園15分前を知らせるメロディー。


「やっぱりちょっと淋しいな…。」


餌やり風景を見ながら、ぽつりとつぶやいた。


「じゃあ、
 あそこ寄って帰ろっか?」

「あそこ?」

「そう、あそこ♪」




それは、売店に併設されたソフトクリーム屋さん。


「うわっっ!懐かしいっっ!!!」

「でしょ?」


そうだ。

ここは、
淋しくて泣きべそをかいた私が
いつも最後に連れて来られた場所。


「おばちゃん、いるーーー?」


お母さんは小さな店内に声をかけた。

すると、
後ろ向いて作業していた店員さんが、
手を拭きながら振り向く。



「あら?あんたぁ、随分久しぶりだねぇ!」


と、笑顔を向ける女性。

皺も白髪も増えてはいるけど、
その温かい笑顔に記憶があった。


「今日は泣いてないんだね(笑)」


私を見て、笑顔を濃くする。


「私のこと、覚えてるんですか?」


小さい動物園といっても、
けっこうな来園者があるはず。

その中で
何年も来ていない私の顔を覚えてるなんて…。


「覚えてるさぁ。はっきりとね。
 それに…」


そこまで言って一旦背を向け、
次に振り向いた時には、


「あ!抹茶ソフト!!!」


私が大好きな抹茶味のソフトクリームを
両手に持っていた。




ひと口頬張ると、
甘く懐かしい味が広がる。


「おいし♪」

「そうだろ?
 あの頃と何にも変えちゃいないよ。

 あんた、これ食べると笑ってくれてね。
 その顔がすっごく可愛くて…。
 鼻を真っ赤にしたまま、にこって笑うんだ。
 嬉しかったねぇ。
 だから、覚えてる。
 あんたたち親子のこと…。

 あんたも、頑張ったんだね。
 この子をここまで大きくして…。」


最後のひと言はお母さんに向けたもの。

それを聞いたお母さんは、
何にも言わず微笑みを返す。




おばさんと緑色をした冷たい食べ物は
私たち親子にステキなプレゼントをくれた。

遠い昔の記憶と
甘さとほろ苦さ…。

そして、


「はい、チーーーズ!」


おばさんに撮ってもらった親子の写真。

ふたりの手には
コーン部分しか残っていない
抹茶ソフトが握られていた。


 ぽちりに感謝カンゲキ雨嵐<(_ _*)>



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NoTitle
ほのぼのした いいシーンでした^^
by: narinari * 2010/11/13 10:11 * URL [ 編集] | TOP↑

Re: NoTitle>ありがとございます
> ほのぼのした いいシーンでした^^
ありがとうございます。
このシーンは
母親との思い出の場所をテーマに書きました。
書いてて自分でもほっこりきましたねwww
by: OH林檎@おりん * 2010/11/13 11:13 * URL [ 編集] | TOP↑
















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