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誕生日の奇跡91

「はぁーーーー!
 つっかれたーーーー!!!」


洗濯物を出しに1階に降りると、
浴室から大きな声がした。

それを聞いて、台所に向かう。




「お母さん、入るね。」


浴室のドアを開けると
湯船で手足を解放したお母さんの姿があった。

つぶった目の下には
疲労の証がくっきりと出ている。


「ホント大変だったね。
 お疲れさまでした。」


私は静かにねぎらいの言葉をかけ、


「のぼせないでね。」


と、浴槽の縁にグラスを置いた。


「ん?良い匂い。なぁに、これ?」


目を開けたお母さんがグラスを手に取る。


「ジンジャー入りのミントティ。
 長湯になりそうだから、水分補給ね。」

「あーーーん、気がきくぅ♪頂きまーーーす!」


美味しそうに口をつける様子を見て、ドアを閉めた。




再び台所に戻った私は
自分の為のお茶を準備する。

しんとした部屋の中で
しゅんしゅんとお湯が湧く音がやけに響いた。


今晩、
先輩から預かった手紙を読もうと思う。

優太くんのことも、きちんと考えたい。

私にだって、
何か出来ることがあるかもしれない。

何か…。


棚に並んだ瓶を眺める。

緑、黄、橙、赤、茶…

色とりどりのお茶たちが私を誘う。

そして、
ひとつに手を伸ばした。




湯のみを机に置き、椅子に座る。

ピンク色の陶器に
緑色が濃く浮かんでいた。

口に含むと、
じわっと甘みと苦みが広がる。


先生が煎れてくれたお茶、
美味しかったな…。


抹茶が入ったこのお茶を選んだのは、
先生に勇気を貰いたかったから。




数分かけて飲み干した湯のみを
机の隅に置き、
バッグから薄黄色の封筒を取り出す。

中の手紙を傷つけないように、
はさみで丁寧に封を開いた。

他人の私が最初に目を通す。

考えもしなかった事だろう。


「海先輩のお姉さん、ごめんなさい。」


手紙に向かって
そっと断りを入れた。


 ぽちりに感謝カンゲキ雨嵐<(_ _*)>



 
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