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誕生日の奇跡83

「俺の言葉に固まった家族の中で
 唯一、姪だけは
 素直な笑みを向けていた。
 抱っこしてとせがむように
 ちっちゃい手を俺に伸ばして…」


ふと話を切り、
公園沿いの道をじっと見つめる先輩。

そこには
ベビーカーを押して歩く女性が…。


「その手をさ、取ろうとしたんだ。
 ホントに何気なく…。」


先輩は女性の姿が見えなくなっても
同じ方向を向いたまま…。




「やめて。触らないで。」

「え?」




予想だにしなかった言葉に
思わず聞き返す。


「そう言われたんだ、姉に。」

「!?」


先輩は相変わらず私を見ない。

淡々と語り続ける。

感情が込められていない冷めた口調。

それなのに、
悲しみが苦しいほど伝わってくる。


「逃げるようにその場を立ち去って、
 それから家族とは会っていない。

 1年の春だったから、
 もう2年か…。
 
 あの子も大きくなってるんだろうなぁ。

 桃ちゃんの瞳、似てるんだ。
 あの時の姪の瞳に…。

 って…桃ちゃん?
 
 なぜ、君が…
 泣いてるのさ。」


先輩がやっとこっちを向いてくれた。

でもその姿は
ぼやけて見えない。

私は涙を止めることが出来ず、
しゃくりあげながら、


「せ…んぱいが…泣かないから…」


ようやくそれだけを返した。


先輩は、


「バカだな…。」


そう言って、
私を優しく抱きしめた。

そして、
ぽんぽんと背中を叩く。

まるで幼い子をあやすように…。


「早く泣きやんで。
 君を泣かせたままだと
 優太に怒られちゃうよ。」


先輩の腕の中はあったかくて、
私の涙を余計に溢れさせた。


 ぽちりに感謝カンゲキ雨嵐<(_ _*)>



 
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NoTitle
うわあ、もう・・・。
先輩のせつなさと桃ちゃんのやさしさに胸キュンしまくりです。
桃ちゃんって存在自体がみんなの癒しになってるんですね。あんがいしっかりものの愛未ちゃんも、桃の存在が支えになっていたりとか。
みんな幸せになってほしいなあ・・・。
by: 水聖 * 2010/10/19 00:24 * URL [ 編集] | TOP↑

Re: NoTitle>水聖さま
> うわあ、もう・・・。
> 先輩のせつなさと桃ちゃんのやさしさに胸キュンしまくりです。
実はここの件を書きながら、ちょっとうるっときちゃいました。
海が絡むと涙腺が緩くなるんですよねぇ。

> 桃ちゃんって存在自体がみんなの癒しになってるんですね。あんがいしっかりものの愛未ちゃんも、桃の存在が支えになっていたりとか。
おお!いいとこ、ついてきますねぇ!
さっすが水聖さん!!!

> みんな幸せになってほしいなあ・・・。
桃はみんなを癒しながら、
自分の幸せにちょっとずつ近づいていきます。
かなり遠回りをしますが…。
by: OH林檎@おりん * 2010/10/19 11:22 * URL [ 編集] | TOP↑
















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