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誕生日の奇跡63

「とは言っても、
 何も知らない!じゃ話が進まないから
 手短に説明するね。」

「は、はい。
 お手間かけます!!!」


私は背筋を伸ばし、
聞く体制を作った。

先輩も私につられたのか、
ピンと姿勢を正す。


「富田はるか。
 看護学科2年。
 父親は製薬会社社長。
 そして、ここの卒業生。
 現在は、わが校に多額の献金を行ってる。

 どう、桃?
 キナ臭くなってきたでしょう?」

「…ど、どのへんが?」

「――――…

 続ける。」




もしかして今、呆れた?(汗)




「富田はるかは、
 多額の寄付金とともに
 鳴り物入りで入学。
 どんだけの箱入り娘かと
 蓋を開けてみたら、
 “頭は無いけど金は有る”
 いちばん厄介なヤツが出てきた。
 生徒はもちろん
 教師も逆らえない。
 逆らうとココにはいられない。」


そこまで聞いて、
朝、優太くんことを皆に知らせた
小森先生の顔を思い出した。

とても、悲しそうな顔…。


「桃、そんな顔するのは
 まだ早いよ。」




ど、どんな顔してる、ワタシ?




「富田はるかはね、
 金持ってるバカってだけなら
 まだ良かったんだけど、
 世の中の男すべてが
 自分のものだと本気で信じてる、
 超特大の勘違い女だったの。
 もし仮に
 思い通りにならない男がいても
 親と金と体で…。

 ああ…、
 これ以上桃には聞かせたくないなー…。

 まぁ、つまり
 自己中の男狂いってことよ。
 ね?最悪でしょ?」




親と金と、

から…だ?




「もーーーもっっ!!!
 変なこと想像しないでっっ!!!
 かわいい桃が汚れるっっ!!!」




愛未、もう遅いよ…。

私、
汚れちゃった(涙)


 ぽちりに感謝カンゲキ雨嵐<(_ _*)>



 
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