スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/--/--(--)
スポンサー広告

誕生日の奇跡56

「変人になったのには
 理由があるってことか…。」


先輩から貰った鍵を眺めながら愛未が言った。


「そう。きっとね。
 あいつには
 そういう生き方しかできない理由がある。
 俺、わかるんだ。
 そういうヤツの気持ち…。
 俺も…屈折して、
 人を避けて生きてきたから…。
 だから、
 前みたいに嫌いじゃないよ、二ノ宮。」


一気に想いを口にした先輩。

優太くんはその背中を
ぽんぽんと優しく叩いた。




辺りは
雨の暗さから、
夜の暗さにすり替わっていた。


「さぁ、今度はホントに帰ろっか。」


先頭を歩き出した優太くん。

その背中に、


「なぁ、優太!
 お前、ホントに大丈夫なのか?」


突然、
先輩が問いかけた。




足を止めた優太くんは
一瞬うつむき…、
次に私たちの方を振り向いたときには…


「大丈夫だって、先輩!」


笑顔、だった。




でも…




その顔を見た先輩は
くっと唇を噛み、


「友達だろ?俺達…」


絞り出すような声とともに
優太くんの両腕を掴んだ。

そして、
優太くんの瞳をしっかりと見据えて
懸命に心を伝える。




「俺はさぁ、
 二ノ宮のように…、
 お前らに会う前の俺のように…、
 うまく笑えない優太なんて見たくないんだよ。
 言いたくないんなら、言わなくていい。
 でも、これだけは覚えとけっっ!
 お前に何かあったら、
 全力で助ける!
 全力で守る!
 いいな!優太!!!」




先輩の言葉に
胸が熱くなった。


私も伝えなきゃ!


そう思った。




「優太くん。私も同じ気持ちだよ。
 だから…。」


後は、
声が詰まって言葉に出来なかった。

優太くんがこれまでにくれた
あったかいこと、たくさん思い出して…
涙がこぼれそうだったから。

だから…、
優太くんの右手を
ありったけの力をこめて握った。

その反対の手を
愛未がぎゅっと握っている。


「優太、私を誰だと思ってんの。
 愛未さまに解決できないことは無いって
 辞書に書いてあるでしょ?」


…無茶苦茶だ。

でも、その目は潤んでいる。


「ありがとう…。
 僕はしあわせだね。」


そう言った優太くんは
泣きながら
笑っていた。


それを見た愛未は、


「海!優太のこんな顔、
 萌えーーーじゃないの?
 写真は?撮らなくていいの?」


そんなことを言って、
感動的な場面を
見事に笑いに変えてしまった。








そして、今
私の手には先輩がくれた部室の鍵が…。

愛未が別れ際にくれた
“世界に4つしかない超レアなキーホルダー”
につけられている。

ちゃりんと金属音を鳴らして
もうひとつの大切な鍵もぶら下がった。

目の高さで軽く振ると
銀色の光りがふたつ、
国民的キャラクターとともに揺れる。


キティちゃんって、
偶然?


先生のライターを思い出して
笑みがこぼれた。


 ぽちりに感謝カンゲキ雨嵐<(_ _*)>



 
関連記事
スポンサーサイト















管理者にだけ表示を許可する


| ホーム |
Page Top↑
▲ Page Top
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。