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誕生日の奇跡32

「お…まえ…、素直にも程があるぞ…」

先生は体をくの字に曲げ、息も絶え絶え。

「あんな、小芝居に引っかかるなんて…」

「こ、こしばい?」

「オレオレ詐欺なんか、
 冒頭で引っかかるんじゃないか?」

自分の言ったことが的を得ていたのか、
先生の笑いはさらに加速した。

「せんせっっ!嘘、ついたんですねっっ!
 イジワルー!!!」

私は先生とは真逆の涙を目尻にため、
精一杯怒りを訴えた。

でも、
怯む様子も無く、
気怠そうに乱れた髪をかき上げる先生。

そして、
涙で潤んだままの瞳を向けた。

「田辺が興奮するのもわかるな。
 お前は…」

両手で私の頬を包み込み…

「正真正銘の絶滅危惧種だ。」

と、ニッコリ笑った。




そのノーブルな笑顔の意味、
何でしょう?

きちんと考えたいんだけど、
大きな手のひらに包まれたまんまで
思考回路停止中!

「せ、せんせ…手…手…」

私は言葉にならない単語を
真っ赤な顔で繰り返した。

「ん?離して欲しいのか?」

こくんと頷く。

「…ホントに?」

「え?」

「ホントに離してもいいのか?」

そう言って私を捉えた目は、
もう笑っていない…。

獲物を追う獣のような
鋭いまなざし。

少しだけ濡れた唇が、
男の色気を漂わせていた。

背中がゾクリとし、
指一本動かせない…。


離さないでください


思わず言ってしまいそうになる…。

逃げ出したいのに
動けない…。

視線さえも
逸らせない…。




やがて、先生の顔が
ゆっくりと近づいてきた。




せんせ…いと…キ、ス…?




私の瞼は
自然に閉じられていた。




キスする時、
目を閉じるってホントなんだ…。




そんなことを思った瞬間、
先生の熱い唇を感じた。




…おでこに。




「俺を楽しませてくれたご褒美だ。」




そう言って、離れる先生。


お、でこ?


きょとんとする私に、

「唇がよかったのか?」

と、ニヤリと笑う。

「な…っっ!!!!!!」

恥ずかしい期待を
思いっきりしてしまっていた自分を見られたくなくて、
くるりと先生に背を向けた。

「そ、そんなこと、ありませんっっ!!!」

否定も空しい…。

声、震えてるし(涙)




そんな私の耳元で、

「絶滅危惧種が絶滅種に変わってしまうからな。
 今日はやめておく。」

と、とどめの囁き。




今日は…って…




それって…




「想像したか?耳赤いぞ?」




先生が何か言ったみたいだけど
しっかりフリーズしてる私には
もう届かなかった。


 ぽちりに感謝カンゲキ雨嵐<(_ _*)>



 
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