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誕生日の奇跡14

その日、帰宅して先ずしたことは、
ラミネートした写真をうっとり眺めることだった。

窓からちょっとだけ欠けた月が覗いている。

愛しい人に想いを馳せる自分を
見られるのが恥ずかしくて
カーテンを閉めた。

写真を裏返すと、
先生が白衣に忍ばせたメモが…。

写真館でのひとコマを思い出して
また、恥ずかしさがこみ上げてきた。




「プリントできたよ。
 彼氏の写真じゃなかったんだね(笑)」

そう言って、きちんと白手袋をした手で
私に写真を渡すおじさん。

「いい写真だね。
 桃ちゃん、才能あるよ。」

「え?あ…の…、え…っと…」

自分の写真じゃないんですとも言えず、
あいまいな返事で誤魔化した。

でも…


プロが見てもいい写真なんだぁ。


自分が褒められたわけじゃないのに
嬉しさがこみ上げる。

両掌の上で息づく写真を
誇らしげに眺めた。


「あと、メディアに結構な数の画像が入ってたから
 CDにしといたよ。」

「え?」

「ん?」

…CDって音楽が入ってるあれ?

私の表情から
意味がわかってないことを感じ取ったおじさんは

「桃ちゃん、今どきの人間じゃないねぇ。
 ホントに平成生まれかい?」

と、笑いをこらえながら、説明してくれた。

その説明はとってもわかりやすくて、
今まで優太くんが教えてくれた色々なことが
一気につながったような気分だった。




「さてと、ラミネートして終わろうか。」

その言葉にふと時計を見ると、
7時をとっくに回っていた。

「ご、ごめんなさいっっ!遅くまで!」

慌てて、写真を差し出す。

「いいんだよ、こっちは。
 それよりも、店のほう…」

ママの店の方向を指さして、
心配そうに笑うおじさん。


そうだ!

早く手伝いに行かなきゃっっ!


「すぐできるから。座ってて。」

そう促されて、ソファに足を向けた時、
大事なことを思い出した。

急いでバッグの中をごそごそ探し
アレを取り出す。


「あのっっ!
 これも一緒にラミネートしてくださいっっ!」

「え?これ?いいけど…これ?」

「は…はい…。」

恥ずかしさで声が小さくなってゆく。

「ふふふ。恋文、だね。」

ニヤリと笑いながら受け取るおじさんに

「違います!違います!」

と、何度も否定したけど、

「お母さんには内緒にしといてあげるから。」

完全に誤解されたまま…(涙)




そうして、完成したラミネート写真。




「一生のたからものにします、先生。」




自分にしか聞こえない
つぶやきのあと、
写真に唇をよせた…。


 ぽちりに感謝カンゲキ雨嵐<(_ _*)>



 
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