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誕生日の奇跡13

写真部の部室は
先輩以外に使う人がほとんどいないらしく、
有難く使用させていただくことにした。


先生、
写真部の顧問だったよね?

ここにはこないのかな…。


不思議な流れで
写真部の部室に訪れる機会を得て、
いやでも偶然を期待してしまう。


でも…
みんなの前で先生に会ったら
どんな顔をすればいいんだろう。


まだ、訪れてもいない偶然を想像して
胸が激しくざわめく…。




その後、学校を出て
愛未と近所の文具店に向かった。

「桃ちゃん、いらっしゃい。」

店に入るなり、
アルバイト店員の女性に声をかけられる。

ここにくる間も
様々な人から声をかけられていた。

ママの店がある商店街は
所謂、“下町の商店街”。

古くからやっている店がほとんどで
どのお店の人とも顔なじみだ。

「さすが、桃のテリトリー!」

一緒に商店街を歩くと
いつも愛未におかしな感心をされる。




程なくして
お目当ての用紙とレースペーパーを
手に入れることができ、
これから野暮用があるという愛未とは
文具店の前で別れた。

曲がり角で見えなくなるまで
凛とした背中を見送って
写真館へと急ぐ。




写真館の扉を開け、

「まだ、大丈夫ですかぁ?」

と声をかけると、

「ああ、桃ちゃんかい?
 ちょっと待っててくれるかな。」

奥の部屋からだろうか、
おじさんの声がした。


お客様かな?


靴を脱ぎ、来客用のスリッパに履き替え
ロビーのソファに腰かける。

ふわっと包み込むような感触のソファは
とても心地よくて
自然にまぶたが重くなっていった…。








「この子はね、
 あっ、近所の子なんだけど、
 小さい頃からよく寝る子で
 撮影の間もすぐ寝ちゃってねぇ。」

「…そうですか。」

「母ひとり子ひとりで、
 淋しい思いもしただろうに
 明るく育ってくれてさぁ。」

「…」

「そういえば、君の学校に通ってるんだよ。
 っと、パンフレットだったね。
 ちょっと待ってて。」








おじさんの声がする…。




それと…




「…桃。」




せんせ…?




どうして
悲しそうに呼ぶの?




どうして
ほんの少しだけ
前髪に触れるの?




そうか…
ゆめ…なんだ。




先生のことばっかり考えてるから。




ゆめだから、
白衣、返せないな…。








「桃ちゃん。準備できたよ。」

大きな声で名前を呼ばれて
ようやく夢の世界から抜け出した。




微かに香る消毒液の匂いは
夢の名残なのだろうか…。


 ぽちりに感謝カンゲキ雨嵐<(_ _*)>



 
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