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やさしい雨22.50

「あの、座ってもいいですか?」

そう言って
桃が隣に座ってきた。

疲れました…ってとこか。

俺も年甲斐もなく遊び過ぎた。

こいつが側にいると調子が狂う。




小さな息遣いを感じながら
ゆっくりと目を閉じる。

この屋上は何年もの間、
独りになるための場所だった。

さらにそれ以前は、
仲間と過ごすための場所で…。

ごく自然に他人の侵入を許した
俺自身に驚いている。

前回は
研究に終わりが見えた高揚感から…
という理由も成り立つだろうが、
今回は…。

まさか、この小娘相手に恋愛感情もないだろう。

18も年が離れている相手に触手が向くほど
女に不自由していない。

それならば、
大人しく隣に座らせている俺は何なんだ?

何と理由をつけるんだ?

田辺の言ったことが頭から離れずにいた。




さっきから、
閉じた瞼に…
煙を吐き出す唇に…
視線を感じる。

授業中に盗み見るように向けられる
視線を思い出した。

あんな風に見てるのか?

頬を染め、潤んだ瞳で…。

それを想像すると
また新たな欲が首をもたげた。

「見過ぎ…。」

そう指摘し、目を開けると
慌てて空を見上げる桃がいた。

動きがぎこちなくて笑える。

おいおい、
それで誤魔化したつもりか?

ほんとにこいつは
からかいがいのある奴だ。

犬や猫より
よっぽど…


一瞬、
“可愛い”
という単語が浮かんで、
俺も桃を笑えないぐらいぎこちなく空を見上げる。




雨雲がかなり広がっていた。

「降ってきそうだな。」

そう言うと、
桃の顔がこの空のように曇っていった。


―お前の方が先に降りだしそうだな…―


その言葉は

口に出さないでおこう。


 ぽちりに感謝カンゲキ雨嵐<(_ _*)>



 
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