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やさしい雨22.10

「恭!あの子、何なの?」

興奮気味の田辺の声が部屋にうるさく響いた。

「田辺…。
 お前、いつからああいうのが趣味になったんだ?」

ドアにもたれたままの姿勢で
なるべく嫌味に聞こえるように質問を返した。

「いまさぁ、逃げたよね?
 ちょっとキスしただけでさぁ!
 希少動物だよ!
 天然記念物だよ!!!」

無視かよっっ!

しかも、
本ばかり読んでるくせに、
どんだけ支離滅裂なんだ。

「顔はさぁ、普通なんだけど、
 いや、他も普通なんだけど、
 背は普通よりかなり小さいけど…」

もう、手がつけられん…。

「細い肩に、柔らかそうな色素の薄いネコっ毛が
 ふわっとかかってて…
 あれはセミロングって言うのかな?
 うん。あとでヘアカタ見てみよう!
 白い肌が羞恥で真っ赤に染まって、
 意外と色気も感じたり…。
 ねぇ、聞いてる、恭?」

そんなデカイ声出してりゃな(怒)

「でさ、似てるんだよね。
 みっちゃんに!」

「は?」

「みっちゃんだよぉ!
 小学生の頃好きだった、みっちゃん!
 想えば、あれが初恋だったなぁ…。」

知るか!!!

「もう、行くぞ。」

走って逃げていった
あいつの姿が目に焼き付いている。

なんとなく、
あそこにいる気がした。

きっと、
俺を待ってる…。




部屋を出ようと田辺に背を向けた時、
今までとは明らかに違う口調の言葉が
俺を追いかけてきた。




「マコにも…似てるよね。」




それは
俺の動きを止めるには
十分なひと言だった。


 ぽちりに感謝カンゲキ雨嵐<(_ _*)>



 
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