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誕生日の奇跡94

「も、もしもし…。白石です。」


携帯を何度か震わせた後、
ようやく発した言葉は、
バイブよりさらに震えていた。


「俺だ。」


先生の声が
体の隅々まで届く。


「せんせ…。」

「ん?声がおかしいな。泣いてるのか?」


そう言われると、
余計に涙が溢れてくる。

聞きたいと願った声。

嬉しいはずなのに、
話したいことがたくさんあったはずなのに、
想いが想いを呼び、
混乱する。


「せんせ…。せんせ…。」

「桃。大丈夫だ。落ち着いて話せ。
 何かあったのか?」


甘く優しいバリトン…。


「桃…。泣くんじゃない。」


それは、麻酔のように
私の混乱をも痺れさせた。


「先生…。」

「泣きやんだか?」

「…はい。」

「話せるか?」

「はい。でも…」

「ん?」

「何から話せばいいんでしょうか?」

「…それを聞くか?」

「ご、ごめんなさい。」

「何からでもいい。全部、聞いてやる。」

「ぜんぶ?」

「ぜんぶ。」

「朝までかかるかも…。」

「それでもいい。
 お前の涙の訳を全部聞かせろ。」

「せんせ…。」


ふと、思った。

先生はなぜ、
私にここまでしてくれるんだろう?

他の生徒には
誰から見ても冷たい態度なのに…。

もしかして…?

ううん。そんなことあるわけない。

私が先生を想うように、
先生も私を想ってるなんて…。


都合のよい想像を必死で振り払い、
ぽつぽつと話し出す。


優太くんのこと、
教室でのこと、
先輩のこと、
お店でのこと…


それは取りとめのない話しで
結局、何で泣いていたのか
自分でもわからなくなるほど…。

それでも先生は
時々相槌を打ちながら、
ずっとずっと聞いてくれた。


 ぽちりに感謝カンゲキ雨嵐<(_ _*)>



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