スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/--/--(--)
スポンサー広告

誕生日の奇跡04

今日のお昼は
構内にあるコンビニで買い込んだものを
中庭で思いっきり広げて
ピクニック気分を味わうことにした。

程よい日差しが気持ちいい。


「今週中には梅雨に入りそうだね。」

「ああ、鬱陶しい…。
 湿気が多いとイラっとすんのよねぇ。」

「私はキライじゃないな、雨。」


他愛もない話したちが最高のスパイスになって
ついつい食がすすんでしまう。

そろそろデザート♪と
各々がコンビニスイーツに手を出した頃、
あの疑問をぶつけてみることに。

「ねぇ、愛未。聞きたいことがあるんだけど…」

と切り出した私の言葉に
ぴたっとプリンを食べる手を止める優太くん。

まさか…って顔かな?

ふふーーーん。
でも、聞いちゃうもんねぇ。

教えてくれない優太くんが悪いんだぞ!

その斜め後ろのベンチに新田先輩の姿が見えた。

2人で隠し事なんて…悲しいよ。


膝の上に置いたロールケーキを一瞬みつめて
よし!と話し出した。

「あのね。今朝、新田先輩が…」

急に出てきた自分の名前に
優太くんの背後で身を乗り出す先輩。

それに構わず状況を説明する。

愛未は

「ふーん。それで?」

とエクレアを食べる手を止めずに聞いている。

「優太くんは、先輩がお腹痛くなったこと、
 どうして私に隠したの?
 私のせいだから?」

「あ、あの…桃ちゃん…?」

焦って何かを言おうとする優太くん。(と先輩)

その時、
2つめのエクレアを食べ終わった愛未が
口を開いた…。

「先輩がそうなったのは
 桃のせいじゃなくて優太のせいだよ。」

「え?そうなの?」

「ま、愛未ちゃんっっ!それ以上は…」

さらに焦る優太くん。(と先輩)

「それに、それは腹痛じゃないし。」

「???」

「あーーーー!!!ストーーーップ!!!!!!」

先輩も手をブンブン振っている。

2人の焦る姿を見て、
ニヤッと口角を上げた愛未は…

「それは、勃起。
 優太に欲情して勃起しただけ。」

と、楽しそうに言った。




それから、
昼休み終了の時間まで
真っ赤な顔でフリーズし続ける私。

のことを心配そうにみつめる優太くん。

の後ろでぐったりしている先輩。

を気にせず、
残りの食べ物をすべて平らげた愛未…。




午後の授業が全く頭に入らなかったことは
言うまでもありません…(涙)


 ぽちりに感謝カンゲキ雨嵐<(_ _*)>



 
スポンサーサイト

誕生日の奇跡03

新田先輩はフツーにしてると
かなりカッコイイ部類の男子だと思う。

細身の長身にスッキリとした目鼻立ちで
韓流スターにいそうな感じ…

なんだけどぉ、

女性に対してに
ヨ○様のような微笑みを見せることは決してなくて、
特に私には…
敵意を超えた殺意すら感じます(涙)

そんな、敵意むき出しの先輩を全く気にせず
優太くんは私に話しかけ続ける…。

「さっき、愛未ちゃんに会ったんだけど、
 写真撮れたんだって?」

「あ!メニューの写真?うん。バッチリだよ!」

「そう!良かったね!」


自分のことのように喜ぶ優太くん。

ホント、良い人だなぁ。

一生、友達でいられれば…

そんなのって、
わがままなのかな…。


「でね、写真が揃ったところで、
 早速、先輩にPCをお借りして
 加工作業に入ろうかと思ってさ。
 今日の放課後からどぉ?」

「え?わ、わたしは嬉しいけど…あの…。」

せ、先輩、睨んでますよー。

これ以上ないってぐらい強烈にっっ!

その睨みに気付いてないのか、
気付かない振りをしてるのか、
優太くんは可愛く小首を傾げ、

「ね?先輩、いいでしょ?」

と極上スマイルで“お願い”をする。

ごくっっ…

先輩の喉が鳴った。

そして、

「い、いいに決まってるじゃん。」

上ずった声で陥落を知らせる。

優太スマイル、恐るべし!


「じゃあ、放課後にっっ!!!」

まだ、始業まで時間があるはずなのに
ものすごい勢いで走り去っていく先輩。

なぜか前屈みになって…。

「先輩、お腹痛くなったのかな?」

教室に入っていこうとする
優太くんの背中に聞いてみたけど

「桃ちゃんは知らなくてもいいことだよ。」

と、答えてくれなかった。

「優太くんのケチ…。」

口をとがらせて、ちょっと反抗。

それでも、

「そんな可愛い顔してもだーーーめ!」

と、笑ってはぐらかされた。

隠されるとますます気になっちゃうっっ!

いいもんっ!

後で愛未に聞いてみるもんね!


 ぽちりに感謝カンゲキ雨嵐<(_ _*)>



誕生日の奇跡02

月曜の朝の構内はいつも以上に賑やかだ。

日曜日に起こった出来事を報告し合う声で華やいでる。

そんな明るい雰囲気の中、
教室へと歩く私の心はだんだんと重くなっていった。

優太くんに会うのは1日半ぶり…。

その間に私は大きく変わった。


恋を、
自覚した…。


もし、優太くんの想いが愛未の言う通りなら、
このまま近くにいていいの?

不安な気持ちのまま、
教室のある廊下にさしかかると

「ああー!来た来た!
 桃ちゃん、おはようっっ!!!」

弾けるような笑顔の優太くんが
教室の前で手を振っていた。

そして、その横には
仏頂面の新田先輩が…。

予想外の展開に
あれこれ考えていた思考はストップされ、
恐る恐る2人のもとに進んでいった。




「えーーーと…おはよう…ございます。」

この組み合わせに
待ち構えられている状況が飲みこめないまま、
とりあえずあいさつをする。

「良い休日だった?」

とニコニコ話す優太くんと

「……。」

無言のまま目を合わせない新田先輩。

その前でひたすらオロオロする
滑稽な私…。


不可思議な3人で作るトライアングルに
教室からは好奇の目が向けられた。


始業のベルが
こんなに待ち遠しいのって
はじめてかも…(涙)


 ぽちりに感謝カンゲキ雨嵐<(_ _*)>



 

誕生日の奇跡01

「見事に晴れたわねぇ!
 そのまま梅雨入りするのかと思ったのに。」

先生と私を濡らした雨は、
朝には止んでいた。

窓を開け、深呼吸するお母さん。

朝の眩しい光を体いっぱいに浴びている。


喜んでもらえるような
ステキなメニュー表作らなきゃ!


誕生日は目前に迫っている。




いつもより少し早めに家を出て、
近所の写真館に足を向けた。

私が生まれた頃には既にあった
昔ながらの写真館。

七五三や入学式などの行事ごとに
ここで写真を撮っている。

勝手知ったる…で
まだ開店してない店に入り、
写真のプリントとラミネートができるか相談してみる。

「30分もあればできるよ。」

との返答だったので
早速、今日の帰りに寄ると伝えて
店を出ようとすると

「大人になったねぇ、桃ちゃん。
 彼氏の写真かい?」

満面の笑顔で質問された。

「ち、違いますよっっ!!!」

いかにも肯定してるかのような
微妙な否定をして店を飛び出す。

変に思われたかな?

でも、写真を見れば
違うってわかるよね。


その写真はね、
“彼氏の写真”じゃなくて
“好きな人が撮った写真”なんだよ、
おじさん。


自然に笑みがこぼれる。

心の中だけでも
好きな人
と言えることが嬉しかった。


丁寧にアイロンがけをした白衣が入ったバッグ…。

一度だけぎゅっと抱きしめ、
雨が乾いた道を踏み出した。


 ぽちりに感謝カンゲキ雨嵐<(_ _*)>



 

やさしい雨22.90

「つめたいっっ!」

痺れを切らした雨雲が
一滴のしずくを桃に落とした。

それは、涙と見間違うような位置で
俺の代わりに泣いてくれているようだった。

そのしずくを指で拭って、

「予想的中だな。」

と笑う。

桃を…
運命を…
受け入れた今
不思議なほど心が軽かった。

待っていたんだ、ずっと。

俺を裁いてくれる天使を…。




降り出した雨は
優しくも確実にふたりを濡らしていった。

桃に着ていた白衣をかけてやる。

本当は帰れと促すべきなのだろうが、
もう少し、隣にいて欲しいと素直に思った。

「大丈夫です!先生が濡れちゃうっっ!」

桃は急いで白衣を返そうとする。

そうだろうな。

お前ならそう言うと思っていた。

だから、

「お前にかけたんじゃない、カメラにかけたんだ。」

そう、いつもらしく言ってやる。

跪き、審判を待つ
醜い俺を隠して…。




それなのに、
尚も俺を気遣う桃。

小さな体を伸ばして
俺の頭に白衣をかけようとしている。




そんなとこまで似てるんだな。




マコにそっくりな天使が
10代の姿で現れたのも
きっと意味があるんだろう…。

忘れようとしていた青春を
思い出させるためなのか、
それとも、俺を
より効果的に苦しめるためなのか。




いいさ。

受け入れるよ。




甘く
ほろ苦い
青春のすべてを思い出し、




そして…




血の涙を流そう。




桃。

君の隣でね。




ふたりで入る白衣の中は
心地よ過ぎて
何度も目眩に襲われた。

小さな桃をこの手に抱きしめ、
今すぐ懺悔したい…
そんな衝動が心を蝕む。

そんな欲望をかき消すように
雨の中、
ただひたすら
話し続けた…。

いつもより口数が多い俺を
不思議そうに見つめる桃。

君は
すべてを知っても
俺とこうして
白衣の中にいられるのだろうか…。

いや、
もう知っているのか…。




別れ際、
走り書きしたメモと
屋上の鍵をポケットに忍ばせ、
白衣を桃に渡した。




待ってるよ。




ここで…




この場所で…。




桃が帰った後も
ひとり雨に身を任せた…。




天使の温もりが
体から消え去るまで…。


 ぽちりに感謝カンゲキ雨嵐<(_ _*)>



 

| ホーム | 次のページ>>
Page Top↑
▲ Page Top
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。