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重なる心 すれ違う思い17

「今日は付き合わせてごめん。じゃあ、また明日。」

爽やかな笑顔を残し、アルバイト先に向かう優太くん。

結局…

優太くんはあの屋上へたどりつくことは無かった。

正確には、
『たどりついたことに気付かなかった』だけど…。




「桃ちゃんは下で待ってて。
 全部、上まで昇るのは大変だから。」

「ううん。私もいっしょに…。」

「これだと思ったら、携帯で呼ぶからさ。」

「…うん。わかった。」


もしかして先生に会えるかも


そんな考えが一瞬過ったけど、
優太くんと2人であそこにはいけない。

だって…

―「来る時は1人で来い。」―

そう言われたんだもん。


それから、
病棟は除いた構内の建物を手当たり次第昇ってみたけど

「うーーーん。ここも違うな。」

残念そうに降りてくる優太くん。

「そろそろ、バイト行かなきゃいけないし、
 あそこを最後にしようか。」

と、中庭の奥にひっそりと建っている一棟を指さす。

「あれは研究室なんかが入ってる棟だね。初めて入るな。」


研究室…

先生の白衣とリンクする。

ここかも知れない

予感がした。


「桃ちゃんはベンチに座ってて。疲れたでしょ?」

そう言って、優太くんは走っていった。


屋上に目をやると、貯水タンクが見える。

きっと、ここだ…

心臓が早鐘を打つ。

もうすぐ鳴るだろう携帯を見つめた。




それから5分後、
携帯は鳴らないままに、優太くんが戻ってきた。

「あそこも違ったよ。ごめんね、待たせて。」

あ…れ?

どうして?

「あの棟の屋上は入れないんだ。
 鍵がかかってて、立入禁止みたいだね。」

「…!」




「さぁ、帰ろうか。」
と歩き出した優太くんの後ろをついていく。

あの場所を忘れないように、
しっかりと心に刻みながら…。


 ぽちりに感謝カンゲキ雨嵐<(_ _*)>



 
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