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重なる心 すれ違う思い10

それから先生は
写真は構図が大事なんだと教えてくれて

「今度からこの画面で撮れ。」

と、カメラを私の前に差し出した。


ん?

画面に線が入ってる?


「この線はグリッド線といって、
 この交わった点の場所に目標物を置くと納まりがいい写真になる。」

「グリ…?」

「名前はどうでもいい。方法だけ覚えておけ。」

「は、はい。」

「画面、見てろよ。」

そう言って、何枚か撮って見せてくれる。

先生の体が動くたびに
煙草と消毒液の香り…。

あまりにも先生が自然にしてるから
頬の火照りが納まらない自分が恥ずかしい。

「そんなに固くなるな。」

無理です、先生。




「今日は暗くなってきたから、また出直してこい。」

その言葉を合図にようやく体が離れる。

2人の間に吹き抜ける風に思わず身を縮めた。

こんなに寒かったんだ、ここ。

先生に抱かれてたから気がつかなかった…。




「ありがとうございました。」
とお礼を言ってはしごを下りかけた時、

「ここは生徒立入禁止だからな。」

「え?」

「来る時は1人で来い。」

と、言われた。




ココニクレバ、
センセイニアエルンデスカ?


そう、聞きたかったけど
言葉にしたら夢から覚めてしまいそうで
ただうなずいてその場を後にした。


 ぽちりに感謝カンゲキ雨嵐<(_ _*)>



 
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重なる心 すれ違う思い09

「なんでも真ん中に持ってくればいいってもんじゃない。」

そう言った先生は私の前に腕を伸ばしカメラを構えた。

いつまでこのカッコなんだろ。

先生の言ってる意味を理解したくても、
この状況じゃ無理っっ!

「おい。画面見てろ。」

う…。

「お前のはこう。」

ママの店が画面の中心にある。

さっき私が撮った写真はどれもこんな感じだった。

「俺様なら…」




パシャ!




「こう撮る。」




先生が切り取った風景が映し出された。




これ…。

「まぁ、このカメラじゃこんなもんだな。」




それは、まさに
『街に溶け込むママの店』だった。

さっきの私の写真とは…

「全然ちがうって思ったか?」

「は…い。」

「お前は、素直だな。」

ぽんっと大きな手が頭に置かれた。




先生、今笑ってる?

なんとなく、
そんな気がする…。


 ぽちりに感謝カンゲキ雨嵐<(_ _*)>



 

重なる心 すれ違う思い08

「聞こえなかったのか?
 それともまたカウントされたいのか?」

その言葉にはじかれるように先生の隣に座る。

「今日はな、俺様はモーレツに機嫌がいい。
 じゃなかったらさっきお前を助けたりしなかったし、
 今からこんなことしないぞ。」

こんなこと?

こんなことってなんだろ?って疑問符が浮かんだ途端、
ぐっと肩を抱かれ再び先生の腕の中に…。

「な!?な!?」

男の人に後ろからすっぽり抱かれるなんていう
ありえないシチュエーションに完全パニックになる私。

「せ、せ、せんせい!?ど、ど、ど…」

「うるさい。だまれ。」

耳元で制される。

低く…

甘い声で。

「よし。良い子だ、桃。」

…わたしの名前。




「さて。」

桃色どころかすっかり青ざめてしまった私に
先生はカメラのプレビュー画面を見せた。

もちろん後ろから抱く形で。

「この写真、自分で見てどうだ?」

「え?」

「上手いと思うか?」

「…思いません。」

だから、こうして先生の腕の中にいるんですってば!

「そうだ。壊滅的に下手だ。」

そ、そんなに言わなくても(´;ω;`)

「でも…」

画面の真ん中をちょんっと突き、

「お前がこれを撮りたかったのは分かる。」

と、若干優しい口調で…。

ほ、褒められた?

「分かり過ぎるぐらいにな。」

いや、違うな…(涙)


 ぽちりに感謝カンゲキ雨嵐<(_ _*)>



 

重なる心 すれ違う思い07

ここに上がってみると
さっきまでの景色とは異なる世界が広がっていた。

もっと遠くまで
もっと大きな世界を
見渡すことができる。

先生はここで何してたんだろ?

見ると、貯水タンクの横にはなぜか…

「ベンチ!?」

はしごでしか登ってこれないこの場所にどうしてベンチ?

そこにゆったりと長い脚を組んで座る先生。

「で、お前はさっきから何してたんだ?」

それはこっちのセリフですよっっ!

私の数々の疑問をよそに逆に質問してくる。

「え、えーーっと写真を撮ってました。」

「ばかか。そんな事はわかってる。
 人がのんびり昼寝をしてる所で
 1時間もシャッター音を聞かされてたんだからな(怒)」

ず、ずっといたの!?

「お前は何の目的で何を撮ってたんだと聞いているんだ。」

先生は眼鏡を上げながらギロリと睨む。

こ、怖いっっ(*´;ェ;`*)

キレイな顔だから余計に怖いっっ!

「あ、あの…」

「10、9、8…」

にゃーーーーーんっっΣ(゚Д゚|||)!!

「母の店のメニュー表に使う写真を撮ってましたっっ!
 ここから店が見えるんですっっ!」

「よし。」

ε-(;-ω-`A) フゥ…

「見せてみろ。」

え?

「7、6、5…」

10からじゃなくなってるーーー!!!

「は、はい、これです!」

私は緑色のカメラをそのまま渡した。

先生は慣れた手つきで電源を入れ、プレビュー画面を開く。

細く長い指が器用に動き、カメラを操作していく。

さっき私の頬を撫でた指が…。

自然とまた
頬が染まってゆく…。


「おい。ここに座れ。」

はい?

「と・な・り。」


――――――!?


 ぽちりに感謝カンゲキ雨嵐<(_ _*)>



 

重なる心 すれ違う思い06

そのとき

「10、9、8…」

突然、カウントダウンが始まった。

「え!?え!?」

「0になったら単位やらん。」

えーーーーー!!!

と、とりあえず拾ったライターをポケットに入れてっっ!

は、はしご…

パンツ見えちゃうっっ(≧Д≦)

「6、5、4…」

きゃーーーー!!!

イチゴ柄のパンツが丸見えになるのはあきらめ、
急いではしごを登る。

「2、1…」

ま、間に合っ…

「ばっっ!?」


ドジでノロマな私は

最後の最後で足を踏み外し

「かやろー…。脅かすな。」

気付けば先生の腕の中だった。




右手ではしごを掴み、
左手一本で私を支える先生…。

「お前はいつも騒がしいな。」

眉間にしわを寄せて、
軽々と私の体を引き上げる。

先生の体温を感じて頭の中は沸騰寸前。

か、顔が
こんなに近くに…。

「ちゃんと立て。」

「は、はい。」

なんでいつもこうなんだろ。

先生の前の私はダメダメ過ぎるっっ!

「ほら。ライター。」

差し出された掌に体の熱が伝わらないように
ぽんっとライターを置く。

「…。」

ほどなく、煙の臭いが漂ってきた。

すると、
煙草を持っていない方の手が私に伸び、
「お前…ココが桃色。だから桃か?」
と、人差し指と中指で頬をすっと撫でた。

「!!!!!!」

ますます赤くなる私を見て、
口の端に笑みを浮かべる先生。

た、倒れてもいいですか?


 ぽちりに感謝カンゲキ雨嵐<(_ _*)>



 

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